秘密のパリへ連れてって(13): Place de la République et Canal Saint-Martin
Bonjour! FDSフランス語マラソン13周目は、フランス海外県・海外領土(departments et territoires d'outre-mer)の一つ、グアドループ出身のライサさん。
グアドリープはカリブ海に浮かぶ島嶼群。1946年よりフランス海外県になりました。
添付の画像は、フランスの海外県・海外準県・領土などの分布。
カリブ海とインド洋上に位置するところが多いですね!
余談ですが、特別共同体のニューカレドニアで行われるマラソン大会にいつか出てみたいな。
さて、そのグアドループから、学生の頃の10年前にパリへ来たライサさん。パリジェンヌとして、自分の場所"mon quartier"を紹介しています。
その場所とは、記憶に新しい2015年1月7日に起きたシャルリー・エブド襲撃事件(Attentat contre Charlie Hebdo)近くに位置する、パリ11区のレピュブリック広場(Place de la Republique)。
ここでは、パリの風物詩である"la greve" や "la manifastation (口語:la manif)"が行われる場所・・・・なのですが、この2つの単語の意味はわかりますか?
これらの言葉はパリで、しょっちゅう耳にしました。
パリ滞在中に移動が多かったので、天気予報のごとく気にしなければならない...
もうわかりましたねw
そう、ストライキです^^;
Parisien, Parisienne, on aime bien les greves!
パリっこはストが大好き。
ですからね...!
何故、greveがストライキという意味になったのか、この点を講師が説明してくれました。
greveは、辞書で調べると"砂浜"という意味もあります。
今はPlace de Hotel de Ville(市庁舎広場)と呼ばれる場所があるのですが、そこは昔 La place de la greve(グレーヴ広場)と呼ばれていました。
何故なら、その場所はセーヌ川岸に位置し、かつては貨物船などを引き上げる人工の砂浜で、日用品の運搬などで人が集まる場所でした。
そこに行けば仕事もある、ということで、求職する無職の方(au chomage)の方もたくさん訪れたのだとか。
そんなことから、
かつては「faire greve / faire la greve」=「求職する」
現在では「労働者が団結して仕事を停止する」
というような意味の変遷があったわけですね!
由来を知ると、言葉に対してもっと興味が湧いてきます。
またレピュブリック広場には、19世紀に正式にパリのスローガンに制定された言葉があります。
「FLUCTUAT NEC MERGITUR」ラテン語:フルクトゥア・ネック・メルギトゥール
大体の意味は(Ca veut dire en gros que...)、
「波に揺れようと、嵐に遭おうと、パリはいつもまっすぐに立ち決して沈まない(Paris dans les flots, dans la tempete, elle reste debout mais elle ne coule jamais.)」
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今回の講義の中でもう一つ気になった単語をご紹介します。
balancer
*放す・捨てる
Elle balance son poisson rouge dans le canal. 彼女は金魚を運河に放した。
*投げる
Elle balance des cailloux. 彼女は小石を投げる。
*caillou: 小石、砂利
参考:<<Faire des ricochet sur le canal Saint-Martin.>> by映画『アメリ(Le fableux Destin d'Amelie Poulain)』
*le ricochet: 小石が水面ではねること
*左右/上下など、逆方向に揺らす
Balancer un enfant pour l'endormir. 赤ん坊を揺らして眠らせる。
*balancer + qnで、qn(人)をけなす・不躾にものを言う
Il m'a balance les pires injures. 彼は私にひどい悪口を言った。
*pire: mauvais(英bad) の比較級 。le pireで最上級
*injure: 罵詈雑言・悪口
派生して、balancoire <n/f>で、ブランコ・シーソー
balance<n/f>で、軽量台・天秤
※日本語で言う「バランス」は、equilibreの方がよく使われる。
Equilibre wntre vie professionnelle et vie privee. (ワークライフバランス)
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もう一つだけ、私が覚えておきたいこと。
des moins jeunes が、若くない人々 と訳されること。
moins は"〜ない"という否定を含意するんだな、っていうことに改めて気付かされました。
"もっと若い人々"だったら、des plus jeunes になるわけですもんね。
ではでは、長くなりましたのでこの辺で!
A bientot!