秘密のパリへ連れてって(11): L'exposition de Ai Wei Wei au Bon Marche

Bonjour! C'est la 11eme fois de Blog marathon en Francais...

FDS(フランスダイレクトスクール)ブログマラソン11周目!

 

1週間の相棒来日を終え、静かなひとり時間の中、締切ギリギリのところでブログを書いています。

ちょうど、今回の解説授業で「ギリギリの・最後の瞬間に=in extremis(イン・エクストレミというように、最後の子音を発音する)」というラテン語由来の表現が出てきました。

J'ecrie ce blog in extremis. 私はギリギリのところでこのブログを書きます(苦笑)

 

■現代フランス語でのラテン語

*特徴1:"a"のアクサンなし

a priori: 先験的に・先天的に・予備知識なしに

 Ne pas juger a priori. 物事を頭から判断しない。

a fortior: いわんや・まして

 Le proche avenir est difficilement previsible, a fortiori un avenir aussi lointain.

 近い未来のことでもわからないのに、ましてや遠い未来のことなんてわからない。

*特徴2:最後の子音も発音

in extremis: 最後の瞬間に・ぎりぎりの   =イン・エクストレミズと発音。

 Monter dans le train in extremis. ぎりぎりのところで電車に乗り込む。

***

 

さて、本題に入りましょう!

 

パリ7区にあるボン・マルシェ(Le Bon Marche)というデパートはご存知ですか?

http://www.lebonmarche.com/jp.html ←日本語のWebサイト♪

 

おそらく、パリで一番オシャレ(le plus chic)で豪華な(le plus cossu)なデパート。

お土産も一通り揃う食品館(Le grand epicerie)は高いけど、目で楽しむだけでも行く価値あり。建物自体も重厚で豪奢。伝統と革新の、いわゆる"素敵パリ"の代表格。

bon marche (eアクサンテギュ)って、「安い・安く」っていう意味もあるので、豪華なデパートなのに面白い名前ですよね^^ この用法の場合は冠詞はないですけどね。

 

メトロのSevre-Babylone駅からすぐのところにあります。

f:id:rutsuko:20160511122524p:plain

19世紀(1852年)に、地方出身の帽子屋の息子だったアリスティッド・ブシコー(Aristide Bousicaut)という社会的成功者の夫妻のおかげで生まれたル・ボン・マルシェ。

当初は、リボン(des rubans)、レース(des dentelles)、布製品(du linge)など、衣料品の材料(des elements de toilette)を売ることから始まりました。

当時の豪華なモザイク付きの看板が今でも残っています。

f:id:rutsuko:20160511124409p:plain

 

今回、このボン・マルシェを取り上げている大きな理由は、語り手レイモン氏の友人でもある、"中華人民共和国(La Republique Populaire de Chine/la RPC)"で一番の芸術家であるAi Wei Wei氏の展覧会が行なわれている会場でもあるから。

f:id:rutsuko:20160511172308j:plain

皮肉を込めて、単なる中国(la seule Chine)と言わないのは、Ai Wei Wei氏の作品には、ポストモダニズムアートに内在する挑発や扇動が中国本土当局(les autorites pekinoises)からあまりよく思われていないから。

Ai Wei Weiの下の名前(未未)は、中国語でnon-nonと二重否定(double negation)の意味だそうで、これは、彼の芸術に特徴的なことを表しているのだとか。彼は、ショア(Shoah=人間の残虐な行為の歴史を歪曲・縮小して解釈する主義)という意味での否定論者ではなくて、中国政府(gouvernement pekinois)にもnonだし、また同時に、様々な順応的な態度(体制順応主義=conformisme)に対してもnonな訳です。

 

彼の作品の展覧会を、パリを代表するデパートで大々的に行うフランスという国の懐の大きさ、自由さが好きだなぁと改めて思いました。

住むには色々大変なこともあるけど(物価高いし;)、でも魅力的。

 

***

 

今回の文法注目事項です。

解説授業担当の大山講師が、重要な表現を教えてくださっているので、書き留めておきます。

 

○devoir qc a qn = qc はqnのお陰だ

Je dois mon succes a vous. 私の成功はあなたのお陰です。

Nous devons le Bon Marche a un certain Aristide Boousicaut qui represente un parangon de reussite sociale.

ボン・マルシェはアリスティッド・ブシコーという社会的成功者のお陰です。

 

○certain : 語順や続く名詞の種類などで意味が変わるので注意!

*un(e)/des +名詞+certain(e) : 確実な〜 

※後ろから形容しているので、客観的なニュアンスかな?

 des progres certains 確実な進歩

*un(e) certain(e) + 名詞:ある〜

 un certain jour ある日

*un certain + 固有名詞:〜という人

 un certain Aristide Bousicaut アリスティッド・ブシコーという人

*certain(e)s<複数形> + 名詞:幾らかの〜・一部の〜  ※冠詞なし!

 Certains etrangers 一部の外国人

 

○confiance : n/f 信頼 

用法によって"誰を"信頼しているのか、信頼するという行為なのか、信頼しているという状態なのかが変わるので注意!

 -avoir confiance dans/en qn : 〜を信頼している(状態)

 J'ai confieance en Pierre.  Je lui ai confiance. ピエール(彼)を信頼している。

-faire confiance a qn : 〜を信頼する(動作・行為)

 On lui a fait confiance. 彼を信頼した。

-donner / inspirer confiance a qn : 〜に信頼感を抱かせる

 grace a la confiance qu'il a inspiree... 信頼感を抱かせたおかげで...

-gagner la confiance de qn : 〜の信頼を得る

 Il a gagne la confiance de mere de sa petite amie. 彼は彼女の母から信頼を得た。

 

***

 

J'ai aussi apris beaucoup de chose cette fois...

 

いつもたくさんの学びがありますね!

Merci pour 先生〜

A bientot!